「 Once a Scout, always a Scout ! 」

 霊南坂教会にスカウト活動が始まって、63年もの年月が過ぎ、少年少女時代にスカウト
となった人たちの中には高齢になった人も居ます。

 戦争に負けて落ち込んでいた少年少女時代に、喜びも悩みも沢山経験してきた私達は、
スカウト活動やキャンプ生活が、
強制されて生活するそれまでのものと異なり、自由に参加し、
自分自身のごく自然な行動で、語り合って交わることは、明るい希望でした。学校とは異なる
活動に、住まいも学校もそれぞれちがう友達に接した事は、広い世界・生活環境の異なった
新しい情報、考え方に接する所でもありました。それぞれに自分の人生を想像して走りだす
前の時代に、スカウティングに共通な接点を持って活動した事は、人間として、誰とでも仕事
の出来る人、学ぶ世界に入って行く時にも大切な強調性を身に付ける事が出来たのでないか
と考えます。

 丁度ボーイスカウト日本連盟がスカウトクラブを団構成組織の中に立ち上げ加えた時、
ボーイスカウト東京港1団—旧4隊—もスカウトクラブ創設を当時の故今田富士雄団委員長は
早速考えられ準備を始められました。

 霊南坂のスカウトは、スカウトクラブ結成以前発団当時から、ボーイとガールは共同の企画を
して、バスハイキング・クリスマス祝会・キャンプファイヤー等を楽しく協力してきました。

 折しも、霊南坂のスカウトは、50周年の記念の年を迎えるに当たって、O B,O G にも広く呼び
かけ力を合わせるために準備を進めることになりました。その3年前の1997年に、ボーイスカウト
とガールスカウト共同の国内としては霊南坂独自の「霊南坂スカウトクラブ」として結成されました。                                   

 クラブの目的は現在のスカウト活動を支援すること、社会に奉仕し、会員の交わり親睦を継続し
て行いたいと願ってのものです。
おそらく今までに1000人以上の少年少女達がスカウトとして育
てられ、巣だっています。

 今スカウトであった事を忘れている方もいるでしょう。
有意義な体験を次の時代への贈り物とした
いものです。


 「神と国とに誠をつくし掟を守り隣人をたすける」とのスカウト精神は神を畏れ人を愛する人間と
社会を育てる社会教育活動です。 

                                 霊南坂スカウトクラブ会長    小﨑忠雄